vol.8 感情 [8/25]

健康な身体と精神の持ち主なら、感情がなくなる瞬間はないはずです。感情は連続しています、途切れません。で、その感情というものは一瞬にして起きるものなのです。そのスピードは物凄く速いのです。そしてとても細かい波なのです。

これと比べると、用意してきた感情を起こすのは時間がかかるのです。だってそうですよね、日常生活で「次はこんな感情を表現しよう」なんて考えないでしょう。頭で考えた感情は、スピードも遅いし、大袈裟なものになるのです。

感情のスピードをあげるためには、ちゃんと相手のしていることや言葉を見て聞いて、素直に反応すればよいのです。まず、それをやれるようになることが、普段生活しているレベルの演技になるのです。

演技というものは、悪い言いかたをすれば「嘘」にすぎません。でも、その嘘を信じられるものにするために、日常やっていることを参考にすればよいのです。

演技するってことから言えば、普段の我々はかなり高レベルのことをしています。それと比べて「馬鹿」になってしまってはだめでしょう。必要以上に大きな声を出したりすると、耳や感覚が麻痺して、感情の波に気づかなくなるのです。そして、そのような日常レベルの感情を再現できるようになったら、今度は見て楽しいものにするのですから。

例えば、「怒り」であれば、心が本当に怒れば、それはもう「怒り」の感情表現になっているのです。何に対して怒っているのか、それは腹に収めておけるくらいのものなのか、はたまた溢れてしまうくらいなのか、そこのところの判断を冷静なもうひとりの自分がすればよいのです。

始めに本当の感情ありき、と思っていてよいでしょう。だから自分を大切にしないとね。